48 旧「点の記」 の記述内容から山名の記述を推理する〔石川町〕

管理番号 4548 金研山・カナトキ岳・▲坂路

 この山座同定作業で、大量の 旧「点の記」を取得しましたが、その記述は、旧漢字・簡略漢字・合略仮名・癖字?・不鮮明、加えて読解力不足等々で判読のできない箇所が多々あり、国土地理院へ問い合わせをし原本を確認して頂いても「判読不能」が多くありましたが、回答頂いた中の一つに、「 三角点名・坂路」 の不明箇所の問い合わせに対し、以下の回答を頂きました。
  原本で確認したところ、カタカナの「カナ」に漢字の「井」で、「カナ井岳」と読み取れます。小さい文字のうえ、鉛筆書きの上に墨で書いたようで、若干不明確ではありますが、事情をご理解の程、よろしくお願い致します。 と云うものでした。

 当作業にかかる以前に石川町で「髪 盥 山」(ビンダライヤマ)の位置を調査していたとき、地元の方に、三角点「三角点名・坂路」の山を指さし「金研山(カネトギヤマ)と呼んでいる」と教えて頂いたので、地元呼称の山名として登録しておきました。

 そこで国土地理院から回答のあった、漢字の「井」についてです、 
 「井」はカタカナの を併せた合略カナ文字の トキ と読めるので、地元呼称であるカネトギヤマと併せて判断すると、カナトキ岳と読めます。

以上から判断すると
明治33年9月、「三角点名・坂路」の三角点が設置されました。その際、陸地測量手・福田武さんは「カナ井岳」ではなく「カナトキ岳」と点の記に書いたのではないかと推理しました。

早速、お世話になった国土地理院にメールをしましたが、果たしてこの推理正しいのかどうか・ ・ ・?。

なお
国土地理院では、旧点の記 について以下のように紹介しています。

 旧「点の記」には、付図はついていませんが、道順や水や食料の確保、人夫の雇用状況など測量に役立つ、たくさんの情報が書かれています。ここに書かれたことが現在の測量に役立つことはほとんどありませんが、測量だけでなく当時の様子を知る貴重な資料となっています。新田次郎の「剱岳 点の記」は、これをタイトルにしたものであることは有名です。

(2016年10月)